アイテロ(iTero)

インビザライン(※)とは?

マウスピース型矯正装置のことです。

ワイヤー矯正と何が違うのか?

ワイヤーをつけずにマウスピースで矯正が出来ます。

周りの人からみても矯正中とわかりません。
当院ではインビザライン(※)をアイテロという3Dスキャナーで作製しています。

アイテロ(iTeroエレメント)って?

従来、歯型を取るには「印象」という粘土のようなものをお口の中に入れていました。
当院では「マウスピース型カスタムメイド矯正装置」(※)を作る際に、お口のデータを3Ⅾスキャナ「アイテロ」で取ることが出来ます。
下記写真がスキャナです。

下記のようにお口の中をスキャンしていきます。

(※)「マウスピース型カスタムメイド矯正装置」について

※完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外になることがあります。
以下「マウスピース型カスタムメイド矯正装置」は「マウスピース矯正」または「インビザライン」と置き換えて表記します。

こんないいこと!アイテロの4つのメリット

1インビザライン(マウスピース矯正)での歯の矯正の経過・矯正後のシミュレーションが可能
2短い時間で歯型の採取可能
3オエっとならない 型取り特有の嘔吐反射がない
4データが正確(印象と比較して)

院長と矯正担当医の井波先生にインタビュー

「お口の中をスキャンする?そのデータでマウスピース矯正の装置を作る?実際のところはどうなのかしら?」
そんな疑問に答えてもらうべく、院長先生と川名部歯科医院の矯正担当医である井波先生にインタビューしました。

矯正に限らず、今まで歯型を取るときのイメージは、オエッとなるいわゆる嘔吐反射ありますが、アイテロでお口の中をスキャンした患者さんの反応はどうでしょうか?

【川名部】
従来の歯の型取り(印象:下記画像参照)より患者さんへの負担が少ないです。
嘔吐反応が強い方でも型取りに比べて対応できると思います。

また、噛み合わせに関しては、アイテロの方が正確ですね。
印象を取って(上記の絵参照)そこから模型に起こす場合は模型の収縮があり、誤差が微妙に出ます。
それとデータを3Dで見るので、歯がどこで当たっているか、いわゆる嚙み合わせまで鮮明に分かるため診断しやすいです。

今、マウスピース矯正に興味のある方は、矯正無料相談時にアイテロでスキャンし、実際矯正した場合どうなるか、その場でコンピューター上でシミュレーションを行っています。
簡単なお試しのシミュレーターがあって、それを見れば矯正後のイメージが患者さんもつきます。
「あ、こういう歯並びになるんだ」とゴールを非常にイメージしやすい。

矯正後の歯並びが見られる?

【川名部】
はい、歯科治療はゴールをイメージしづらく、そこに対して高い金額を払うのはなかなか敷居が高いですよね。
カラーの3Dのシミュレーションで、自分の将来像がイメージ出来れば患者さんも矯正をするしないの判断がしやすいと思います。

且つこれのいいところは、スキャンした3Dデータをメールで送れるんですよ。
この方はオープンバイト(前歯が当たってない状況)なんですけれど、360度どの角度からも見られるので噛み合わせがどこ当たってるか理解でき、ゴールが可視化できます。

うちに帰ってゆっくり検討出来るという事ですね。

【井波】
それがいいところだと思います。
叢生(そうせい:ガタガタの歯並び)の方とかは、キレイな歯並びに代わっていく過程を見られて、インパクトあると思うですよね。

今(2021/7)はアイテロを使ってのスキャンは無料なんですね?

【川名部】
はい、それでイメージしていただいて、(矯正治療を)やるとなった時から有料になります。

井波先生の2017年のインタビューを見たら、その頃もインビザラインとアソアライナーの話は出ていました。昨今はどうでしょうか?

【井波】
あの当時の見えない矯正は、裏側=リンガル矯正だったのですが、最近はマウスピース矯正を初回から希望される方も多くいらっしゃいます。
当時は患者さんも認知されてなかったですし、そこかなり大きな変化かなと。
「マウスピース矯正で治せますか?」という患者さんは多いです。

どんな方が希望されますか?

【川名部】
若い人は、女性はもちろん男性の方でも興味持っていますし、HPやSNSでそれほど出していなくてもお話をすれば興味があると言ってくれる患者さんが多いですね。

どれくらいの症例までマウスピース矯正で治療が出来ますか?

【井波】
非抜歯(歯を抜かない)場合、昔は前歯部の軽度叢生(そうせい:ガタガタな歯並び)など簡単なケースの対応のみだったのですが、今は重度の叢生があっても大臼歯を遠心(えんしん)移動させたり、臼歯部を動かすような症例まで出来ます。

遠心とはどういう意味ですか?

後ろの方に奥歯を移動させることです。
8番(親知らず)を抜いて奥歯を後ろの方に移動させて前歯部の叢生を治すなど、インビザラインは遠心移動が得意ですね。

インビザラインの得意技があるという事ですか?

【井波】
インビザラインは、遠心移動が得意ですね。

【川名部】
奥歯を後ろに下げる際に、ワイヤーの場合はインプラントアンカー(矯正のために歯ぐきに打つ小さなインプラント)を使用し、外科的なことを行わなくてはならいないことが多いです。
異物感が強くなりますし、外科的な行為をしたくないと思いますので、その辺を考えるとインビザラインの方が患者さんにとって負担の少ない治療といえます。

【井波】
インビザラインもかなり上手に治るようになりました。
僕らがうまいことシミュレーションかけて治療計画を立てることで、かなり適応範囲は広くなりました。
ワイヤーとインビザラインのどっちがいいというよりも、患者さんのニーズに合わせることが大事です。

正直、昔は動かないんじゃないかと拒否反応ありましたが、世界的にニーズとシェアが広がっていて、勉強会やセミナーに参加して動かし方を理解してる先生が多くなってきました。
そうすると今まで出来ないと思っていた症例もインビザラインで出来きるようになり、取り入れる先生が多くなってきています。
また、日本人のデータベースがインビザライン側に蓄積されてきて、だいぶ日本人にあったシミュレーションが出来るようになり、精度が上がってきました。
インビザライン側の技術者のテクニックも上がってきたかもしれません。

あと、以前は歯肉退縮(しにくたいしゅく:歯ぐきが下がること)したという報告もあったのですが、その辺りも改善されてきました。

【川名部】
矯正をすると歯肉退縮する確率が3~4割あるという文献もあるんですよ。
当院のいいところは、僕が歯周病専門医で歯肉退縮を治療する技術があることです。
歯肉退縮の治療法の歯肉移植はテクニカルで、そのリスクをマネージメンネトできるのは当院の強みです。
審美的なフォローアップも万全です。

矯正をやったら、歯ぐきを破って歯が前に出てきた知人がいたのですが。

【川名部】
今話にあった歯肉退縮(しにくたいしゅく)ですね。
矯正したことで歯が骨から外にはみ出し、歯肉がついてこないことがあります。
その辺はしっかりシミュレーションして診断して、そうならないようにします。
歯肉退縮の勉強会に行くと矯正の先生もいるんですよ・・・対応を考えなきゃいけないことをご理解しているようです。

歯肉の修復って、どうやるんですか?

【川名部】
歯肉を移植するんです。
患者さんの上アゴの歯肉を取って貼り付けます。
他院で歯肉退縮して、治して欲しくて当院に治療希望で来院される方も少なくないです。

簡単なことじゃないんですよね?

【川名部】
治療の技術的に難しいです。
そのため歯肉移植を行える歯科医院も少ないです。

年齢により歯肉退縮しやすい?

【井波】
歯を支えている骨って思っているよりも厚みがないのです。
どれくらい叢生があるか?と、どれくらい歯を移動するか?によるんですけれど、大胆に歯を動かす場合、歯肉退縮のリスクも上がります。
動く幅が大きければ大きいほどリスクが高くなります。

【川名部】
理由は何であれ対応できるかどうかが大事です。
僕は歯周病専門医で、その主訴(しゅそ:この場合、歯肉が退縮して、歯の根が見えている)を持つ患者さんが多くなってきたことを実感しています。
患者さんの主訴や悩みに医院として応えることが大事と考えています。

歯肉退縮の治療の費用は?

【川名部】
1歯5万円で、プラス1歯増えると2万円増えます。(税別)
だいたい3本分くらい歯肉が下がっていることが多いので、だいたい10万円くらいと思っていただければと思います。

痛そうですが・・・。

【川名部】
術中は麻酔が効いているので大丈夫です。
術後も意外と違和感は少なく、痛みもそこまでなかったという人が多いですね。
歯肉を採取する際、取り方がキレイならば中削ぎで取るので(表面は自分の歯ぐき)大丈夫です。

なるほど、表面は残して歯ぐきの中身だけちょっと頂く的な感じなんですね・・・素人としては複数の専門家が同じ医院にいるので、とても心強いです。

【川名部】
川名部歯科医院のコンセプトは「プロ集団」なんですね。
「餅は餅屋」で集まるチーム医療をイメージして下さい。
医院の設備に、3次元的に骨を測るCTがあるのも強みです。

矯正の先生は、3次元のCTと2次元のセファロ(レントゲン)の両方を診て診断するのですか?(院内設備の詳細は→コチラ

【井波】
理想は3つの機材です。
アイテロ(3Dスキャン)と、セファロ(レントゲン)と、CTで骨の厚みを診て、アゴの骨から歯が出ない範囲内で並べるために抜歯するか否かを診断します。

アゴの骨から歯が出ないようにする・・・想像がつくようなつかないような。

【井波】
そうですよね。
その3つのデータを、矯正の専門の先生の経験値で診ます。

【川名部】
矯正をするために、実は診るところが多い・・・骨は矯正医が診ます、歯肉の状態は歯周病専門医が診ます。
1人の矯正医で全部やろうというのではなく、うちの病院では各専門医が連携します。
実際に井波先生から「この患者さんは歯肉が下がる可能性があるからCTGを行って欲しい」などの依頼があるんですよ。
餅は餅屋で、歯周病専門医の方でやってくださいと。
今、実際に矯正中の人が歯肉移植を行っています。

違う病院に行って別の治療をするのではなく、同じ病院内で先生たちが連携をとれるのは患者さんサイドの安心感が全然違いますよね。

【川名部】
そうですね。

今まではインビザラインの問題点として嚙み合わせの事がありましたが、2人の見解はいかがでしょうか?

【井波】
従来の印象で歯型を取る場合、噛み合わせのチェックがあまいと最終的に噛まないケースもありました。
今はどこで噛んでいるか?をアイテロがあれば診断できるので、そこを見極めてスタートすれば最終的に噛めていないという事は避けられます。
アイテロで診断して、アゴの位置を反映させて、マウスピースを作成するという感じですね。

アイテロにクリーンチェック(本番の矯正シミュレーション)という機能があっても、任せっきりという訳にはいかないんですね。

【井波】
使い方が大事、経験値が必要ですね。

【川名部】
今、井波先生がおっしゃった意見がすべてだと思います。
噛み合わせの面でしっかり診断が出来るのはアイテロのいいところではありますが、専門家のチェックが欠かせません。
一般歯科の先生ではなく、矯正専門の先生がアイテロを使う事に意味があると思います。
また、経過によってはインビザラインを追加して微調整が出来るのもいいですね。
データが蓄積されるので、型取りを何回もしなくていいのもいいですね。

矯正が始まったらもうアイテロでデータは取らないんですか?

【井波】
基本はとらなくて大丈夫ですが必要に応じてとることもあります。
印象だと、型取りして郵送するなどの時間も掛かるんですよ。
アイテロだと取ったらすぐにデータを送れるというのがいいですね。

どれくらい短縮しましたがか?

【井波】
今までマウスピース作成に2カ月掛かっていたのが、1カ月短くなりました。

【川名部】
それと印象(歯の型取り)よりもエラーが少ないですね。

印象だとエラーがある?

【川名部】
気泡が入ったり、型取りして取れたと思っていたら一番奥の歯まで覆えてなかったなど。
でもアイテロだとビジュアルで見えるので明らかに「これ全部入っているな」と分かり、その場で確認できるのがいいですね。

インビザラインは大人対象ですか?

【井波】
そうですね、当院では大人対象で進めていますが、高校生もやっています。

歯磨きはラクなのでしょうか?

【川名部】
はい、マウスピースを外して歯磨きが出来ます。
ワイヤーに比べて虫歯や歯周病にリスクが下がるとデータも出ています。
特に歯周病に関しては、インビザラインの方が清掃しやすいのでいいと・・・僕は歯周病専門医なのでそちらが気になります。(笑)

マウスピースを注文すると、初回分から最後の分まで全て届くので、軌道修正がしづらいという話を聞いたことがあるのですが。

【井波】
今は、ステージを区切って送ってもらうことも出来ます。
不適合が出た場合に追加注文可能で、全体の矯正の場合は5年間ならノーチャージで軌道修正できます。(部分矯正だと制限があります)

費用は?

【川名部】
HPに出ている金額通り、95万円(税別)です。
アイテロで取ったデータをクリーンチェック(本番の細かいシミュレーション)にそのまま移行できるので、敢えてもう一回取る必要はありません。

お試しでも1回取ったらもう取らなくていいんですね!

【川名部】
そうです。
シミュレーションして、迷ってたけど「やっぱりやります!」となったら敢えてもう一回取る必要がないところもいいところですよね。

リスクは?

【井波】
デメリットは使わないと治らないこと・・・装着は1日20時間推奨です。
ご飯の時以外は着けてね、という感じですね。
それに到達できないなら、ワイヤーの方がいいかなというところです。
使う時間勝負です。

患者さん、守ってくれますか??

【井波】
お金を払ったらさすがに、よっぽどじゃない限りは守ってくれています。(笑)

例えば16時間しかやらなかったら、分かっちゃいます?

【井波】
マウスピースが浮いて「こんなタイミングで合わなくなることはないのにな」となります。
どんどんシミュレーションは進んでいるので実際は違うので、なんとなく分かりますね。

4時間違うだけでも違うんですね。

【井波】
全然違いますね。
骨の軟らかさとか歯の動きやすさとか年齢にもよります。
また、骨格的なもの、骨が堅そうな方だと動きが悪いです。
顔のタイプとかもある・・・エラが張っている方は骨が固かったりしますし。

骨が固いとかあるんですね。

【井波】
骨質(こつしつ)ですね。

【川名部】
矯正のベースタイプの分け方がありまして。
専門用語なんですけれど、ブレーキーというのは顔がゴツいタイプ、そういうタイプは動きづらいんです。
逆に細長い顔だと動きやすい、そういう骨格的な問題もあります。

なるほど、一人ひとり違うんですね。骨質はCTで見ると分かるのですか?

【井波】
そうですね。さっき先生の言ったブレーキー、噛み合わせの強い方はインビザラインの方が動きやすい。

そうか!噛み合わせが強いと動きやすいんですね、インビザライン。

【川名部】
インビザラインの利点は多いです。

インビザラインは利点も多いという事が今回発見でした。

【川名部】
噛み合わせ強い人は向いていますね。

【井波】
抜歯する矯正は、ワイヤーとインビザラインの合わせ技がいいですね。

どちらも使うのも「あり」なんですか?

【井波】
「あり」ですね。
抜歯したところに歯を動かすのはワイヤーが得意なんです。
その期間はワイヤーでやって、抜歯したスペースに歯を動かし終わった中盤以降はインビザラインで、器具が目立つ期間を短くする。

その場合の費用はどうなりますか?

【川名部】
インビザラインのみの料金で行えます。

ワイヤーとインビザラインとでは、得意技が違うんですね。

【井波】
ワイヤーは歯体移動が得意です。
インビザラインは傾斜移動が得意です。
歯を抜いたスペースを大きく動かす場合は、ワイヤーがいいです。

あともう一点、痛みはどうですか?

【井波】
インビザラインはワイヤーより痛くない、マイルドです。

【川名部】
ワイヤーは痛いです。
僕はワイヤーで矯正してもらったんですけれど、つらかったですね。
小学校5~6年生でやったんですけれど、つけた日は結構痛かったりしました。
ワイヤーが見えるのは嫌でしたね。
矯正器具が目立たないようにしたいって、インビザラインの根源じゃないですか。

確かに。ちなみに、先生は矯正を自分でやりたいと思ったんですか?

【川名部】
父親の勧めです。
ワイヤーが嫌で、自分の人生で暗い時期でしたね。(笑)
ワイヤー矯正の患者さんに言うと「結構分かります」と言われます。
でも今はとても感謝しています。
今は歯の矯正も市民権を得てきましたが、小学校5~6年・中学生はそういうのがあるだけでも気になりますよね。
そういう意味では、マウスピースがいいですね。

【井波】
今はワイヤー矯正も、プラスチックやセラミックを使ったブラケット(留め具)もありますので、目立たなくなりましたね。
自分も小学校の時に、反対咬合(はんたいこうごう:受け口)の治療をしました。

2人ともご自身が矯正されているので、患者さんの気持ちが分かりますね。では、マウスピースでの矯正は今後どうなっていくでしょうか?

【井波】
矯正のメインになると思います。
アイテロとCTとレントゲンと併せてより細かくシミュレーション出来る日が来ると思います。
でも、経験値も必要です。

【川名部】
一番大事なのは、骨から出ないように設計にすること「最終的な人の目」なんですね。
今回アイテロを入れたのも、矯正もデジタルに変化すると確信したからです。
インビザライン自体も認知が広がったこともありますが、技術も向上しています。
色々なアタッチメントで様々な動きが出来るようになったのも大きいです。
ここからさらに進化する可能性が大きく、かつデジタルでスキャンが出来きるのは魅力です。

この後、補綴(ほてつ:詰め物被せ物)にアイテロを使っていく予定ですか?

【川名部】
もちろん、インプラントの上部構造(被せ物)は出来ると思いますし、補綴の精度もいいと聞いています。

可能性は矯正だけでなくて、いっぱいあるという事ですね。

【川名部】
アイテロで、歯の染め出しもスキャンできるんです。

「ココが磨けてない」という事が分かるのですね!

【川名部】
今までは、口腔内写真を撮ってプリントして渡していたんです。
アイテロでスキャンすればメールにデータを送り、患者さんは3Dで自分の歯の汚れを確認に出来ます。

写真だと「これってどこ?」が、3Dだと分かりやすくなります。

【川名部】
はい。
インビザラインはもちろん他の治療にも活用したいと思います。
アイテロでお口の中をスキャンするのは無料なので、気軽にご相談してください。